国内でインターネットが急速に発展し、同時にパソコンの普及台数も爆発的に増えたのがIT革命の起きたとされる2000年前後。しかしそれよりも前、それこそWindows95の発売以前から国内電機メーカー各社は自社パソコンの販売に力を入れ、数多くの広告も打っていました。
ネットも発達していない当時、広告の主流と言えばテレビCMだったのですが、そこでも当然パソコンのものもありました。
そしてそこでは独特のキャラクターも生まれます。とりわけ有名だったのは、NECの『バザールでござ~る』のサルと、富士通の『タッチおじさん』。
1995年のWindows95登場以前からPC98シリーズを発売し、国内で大きなパソコンシェアを持っていたNEC。こちらはすでに90年代前半よりテレビCMを展開していました。それは黄色っぽい画面で、サルがコミカルなナレーションに合わせてコミカルな動きをするというもの。そのキャラクターのおもしろさやテンポのよさで、注目度が集まるCMとなります。
この時代にリアルタイムでテレビを見ていた人であれば、大メーカーのNECが連日CMを打っていたということもあり、見たことがある人もかなり多いのではないでしょうか。
ちなみにこのバザールのサルの声ですが、タレントの財津一郎氏。CMを知っている人でもこれを知らなかった人はけっこう多いのではないでしょうか。
また、このCMの制作に携わったのは、その当時から有名CMを作り出していて、後に『だんご3兄弟』や『ピタゴラスイッチ』で有名になる佐藤雅彦氏です。
そしてこれらはCMのみではなく、様々なところで展開され、キャラクターグッズも主に販促グッズとして多く産み出されます。意外なところでは、ポケモンのゲームフリークがPCエンジンCD-ROM2でリリースした『バザールでござーるのゲームでござーる』というソフトもあります。
この『バザールでござーる』ですが、その後NECのパソコンキャラクターとして長い間使われており、サイトも現存し、Twitterのアカウントも存在します(2012年3月に更新終了)。ただページを構成しているFlashのサポートも2020年に終了するので、これらの更新も滞っていますので、今後使われるかにも注目です。
■バザールでござーるオフィシャルホームページ
■関連:バザールでござーるは今、どうしているのか? - 広報さんに聞いてみた | マイナビニュース
style="display:block"
data-ad-client="ca-pub-9564096827392522"
data-ad-slot="5188817329"
data-ad-format="auto">
そして90年代後半には、同じく国内でPCを販売している富士通もCMでキャラクターを使い始めます。その名前は「タッチおじさん」。
Windows95誕生以前の1994年頃から、富士通がFM-TOWNSを展開していた時代から存在するキャラクター。パソコンが苦手なオジサンがPCに触れるというコンセプトでキャラクターがおもしろおかしく展開されていました。
こちらもCMの出稿数がかなり多かったので、PCに触れたことがない人でも知名度が高かったのではないでしょうか。
ちなみにこちらの声ですが、コメディアンのアホの坂田こと坂田利夫氏。特徴的な声ではありますが、声を聞いてわかった人が関東と関西でけっこう差が出そうな気がします(自分は当時はわからなかった)。
こちらもバザールのサルと同様に、富士通パソコンの販促キャラクターとして、数々の広告に使われ、販促グッズも産み出されます。
しかし、意外と展開終了するのは早く、IT革命最中の2001年8月31日には、もう公式サイトも終了してしまいました(跡地は現存)。
■タッチおじさんわーるど(跡地)
■関連:今日から使えるITトリビア:さよなら、タッチおじさん――IT業界マスコットのあれこれ - ITmedia エンタープライズ
IT革命からもう10年どころか20年近くが経とうとしています。すでに海外メーカーの安価なパソコンが参入してきたこと、そしてそれ以上にスマホやタブレットが爆発的普及を見せたことにより、パソコン市場自体が縮小しています。
さらにはネット広告も増加したために、テレビCM自体がかつてのような影響力を持つこともなくなってきています。
そもそもCMの目的であった、パソコンハードメーカーの専売ショップ自体がもうほとんど存在しないですし。
故にこれからバザールのサルやタッチおじさんのようなキャラがパソコンのCMから出る可能性はないでしょう。ただ、20年も経っていい感じの時代を代表するキャラになっているので、そっち方面でリバイバル的に再登場する可能性もあるかもとか思ったりはしています。
■関連:PCメーカーのソーテックはそれからどうなったのか : Timesteps
■関連:「ネットブック」はそれからどうなったのか : Timesteps
ネットも発達していない当時、広告の主流と言えばテレビCMだったのですが、そこでも当然パソコンのものもありました。
そしてそこでは独特のキャラクターも生まれます。とりわけ有名だったのは、NECの『バザールでござ~る』のサルと、富士通の『タッチおじさん』。
NECのCM『バザールでござ~る』とサル
1995年のWindows95登場以前からPC98シリーズを発売し、国内で大きなパソコンシェアを持っていたNEC。こちらはすでに90年代前半よりテレビCMを展開していました。それは黄色っぽい画面で、サルがコミカルなナレーションに合わせてコミカルな動きをするというもの。そのキャラクターのおもしろさやテンポのよさで、注目度が集まるCMとなります。
この時代にリアルタイムでテレビを見ていた人であれば、大メーカーのNECが連日CMを打っていたということもあり、見たことがある人もかなり多いのではないでしょうか。
ちなみにこのバザールのサルの声ですが、タレントの財津一郎氏。CMを知っている人でもこれを知らなかった人はけっこう多いのではないでしょうか。
また、このCMの制作に携わったのは、その当時から有名CMを作り出していて、後に『だんご3兄弟』や『ピタゴラスイッチ』で有名になる佐藤雅彦氏です。
そしてこれらはCMのみではなく、様々なところで展開され、キャラクターグッズも主に販促グッズとして多く産み出されます。意外なところでは、ポケモンのゲームフリークがPCエンジンCD-ROM2でリリースした『バザールでござーるのゲームでござーる』というソフトもあります。
この『バザールでござーる』ですが、その後NECのパソコンキャラクターとして長い間使われており、サイトも現存し、Twitterのアカウントも存在します(2012年3月に更新終了)。ただページを構成しているFlashのサポートも2020年に終了するので、これらの更新も滞っていますので、今後使われるかにも注目です。
■バザールでござーるオフィシャルホームページ
■関連:バザールでござーるは今、どうしているのか? - 広報さんに聞いてみた | マイナビニュース
style="display:block"
data-ad-client="ca-pub-9564096827392522"
data-ad-slot="5188817329"
data-ad-format="auto">
富士通CMの『タッチおじさん』
そして90年代後半には、同じく国内でPCを販売している富士通もCMでキャラクターを使い始めます。その名前は「タッチおじさん」。
Windows95誕生以前の1994年頃から、富士通がFM-TOWNSを展開していた時代から存在するキャラクター。パソコンが苦手なオジサンがPCに触れるというコンセプトでキャラクターがおもしろおかしく展開されていました。
こちらもCMの出稿数がかなり多かったので、PCに触れたことがない人でも知名度が高かったのではないでしょうか。
ちなみにこちらの声ですが、コメディアンのアホの坂田こと坂田利夫氏。特徴的な声ではありますが、声を聞いてわかった人が関東と関西でけっこう差が出そうな気がします(自分は当時はわからなかった)。
こちらもバザールのサルと同様に、富士通パソコンの販促キャラクターとして、数々の広告に使われ、販促グッズも産み出されます。
しかし、意外と展開終了するのは早く、IT革命最中の2001年8月31日には、もう公式サイトも終了してしまいました(跡地は現存)。
■タッチおじさんわーるど(跡地)
■関連:今日から使えるITトリビア:さよなら、タッチおじさん――IT業界マスコットのあれこれ - ITmedia エンタープライズ
IT革命からも20年が経過して
IT革命からもう10年どころか20年近くが経とうとしています。すでに海外メーカーの安価なパソコンが参入してきたこと、そしてそれ以上にスマホやタブレットが爆発的普及を見せたことにより、パソコン市場自体が縮小しています。
さらにはネット広告も増加したために、テレビCM自体がかつてのような影響力を持つこともなくなってきています。
そもそもCMの目的であった、パソコンハードメーカーの専売ショップ自体がもうほとんど存在しないですし。
故にこれからバザールのサルやタッチおじさんのようなキャラがパソコンのCMから出る可能性はないでしょう。ただ、20年も経っていい感じの時代を代表するキャラになっているので、そっち方面でリバイバル的に再登場する可能性もあるかもとか思ったりはしています。
■関連:PCメーカーのソーテックはそれからどうなったのか : Timesteps
■関連:「ネットブック」はそれからどうなったのか : Timesteps