2008年11月、インターネット掲示板、megaBBSがいきなり閉鎖されました。

megabbs

とはいっても、もう開設から10年以上も経っているので、知らないという人もかなりいることでしょう。
そこで今日は設立当時の背景なども含めて、ざっと振り返ってみたいと思います。本当に大ざっぱなので、利用者の方はわかりきっていることかもしれませんが、その辺はご了承ください。

old pc
old pc / Uncle Saiful



MegaBBS、2000年6月3日開設


1999年から2000年のインターネット発展期、個人運営の掲示板というものが増加してきました。それは以前から存在した「あめぞう」あやしいわーるどなどに人気が集中したこと、そして個人でも一応電子掲示板を持てる環境(主にサーバ)が整ってきたこともあるかもしれません。
そんな中、あめぞうのスレッドフロート型をもとに出来た掲示板が、あの2ちゃんねるです。2ちゃんねるの開設は1999年5月30日。そしてそれから1年後の2000年6月3日、megaBBSが誕生しました。


スレッドフロー型掲示板最盛期


2000年から2001年あたりにかけて掲示板は非常に盛り上がります。その筆頭は2ちゃんねるでしたが、その裏でふたば☆ちゃんねる、いちごびびえすなどと共に、2ちゃんねる以外のスレッドフロート型掲示板として独自の文化を築いてきました。おそらく2chブラウザをお使いの人の中には、2ちゃんねる以外でもこれらをサポートしているタイプをお持ちの方もいらっしゃると思います。
1ch.tvなんてものがいろんな意味で話題となったのもこの頃ですね。  

1ch.tvはそれからどうなったのか(2014年加筆) : Timesteps


色濃くなる掲示板運営上の問題


ただ、この頃掲示板が多く問題をかかえていました。それは利用人数の増加によるサーバ問題だったり、そして犯罪系の書き込みだったり。たとえばネオ麦茶事件がそのひとつにあります。これは、こういった掲示板が広く知られるようになったのも原因としてあるでしょうが、皮肉なことにこういったものがよけいアクセスを呼んでいる面もあったと思われます。
そしてmegaBBSも例外ではなく、そのような書き込みが行われたこともあったようです。真相は不明ですが、2004年11月の奈良小1女児殺害事件では、こども大好き板で事件の犯人と疑われる書き込みがあったという話があります。

■参考:Megabbs - Wikipedia

この問題は今でも続いており、その管理が掲示板運営によって負担となることは容易に想像できますが、個人で運営する掲示板がそれに対処するには限界があります。その「管理負担増」結果として閉鎖の理由だと、megaBBS管理人の弐編さんも書かれています。


最盛期後を過ぎたそれからの掲示板


そして2000年代後半に入ると、mixiなどのSNSやニコニコ動画など、かつては掲示板が一強状態であったインターネット上のコミュニティもそれに替わるものが現れ、だんだんと分散化されてゆきました。それでも掲示板文化は生き続けてきましたが、上記「一個人でやるには負担が大きすぎる」という問題だけは相変わらずついてきました。あと、これもサイト運営者につきまとう問題ですが、実生活の変化でどうしてもネットに携わる時間がなくなるという問題はありますよね。そして2008年11月4日、MegaBBSはその歴史に幕を閉じました。その期間は8年以上にもなります。幼稚園の子供なら、中学生になる歳月です。


どんなサイトもいつかは終わる


個人が運営している以上、どうしても運営の限界は来ます。それは企業サイトでも同じです。いつかは何かの要因で終わるでしょう。2ちゃんねるも、いつかは終わるでしょうし、私が運営しているサイトもいつか終わりを迎えるでしょう。しかしその時、惜しまれながら「おつかれさま」と言ってもらえればいいなと思います  ともあれ、長い間おつかれさまでした。>弐編氏