現在、一定の年齢以上の人で、携帯電話付属のを含めれば、カメラを持っていない人はほとんどいないでしょう。いや、ゲーム機であるDSやPS Vitaにもついているくらいですから、殆どの人がカメラを所有していると言ってよいかもしれません。
ですが以前は、カメラというのは一家に一台しかないようなものでした。しかし、その存在した時代が長かったのは今店頭に置いてあるようなデジタルカメラではなく、フィルムカメラ(銀塩カメラ)。
昔はカメラと言えば、フィルムをカメラにセットして写すタイプのものが主流でした。今ではデジカメ及び携帯の普及ですっかりなくなってしまったけど、ほんの十数年前まではコンビニでも緑や黄色、青のフィルム&使い捨てカメラが一角に並んでいたのですよね。
というわけで、急速な変化を遂げたカメラ業界において、昔この分野で有名だった企業はどうなったのか、ちょっと見ていこうと思います。
EOS 10 QD / keiyac
OLYMPUS Pen E-P1. / MJ/TR (´・ω・)
2011年後半から、別方面で注目される企業になってしまったのがこのオリンパス。
この企業は昔から優良なカメラメーカーとして有名であり、国内ではニコン、キヤノンに次ぐ大きさでありました。
そして、フィルムカメラのシェアが下がった後も、以前からあったICレコーダー事業や、医療分野のカメラ事業は好調で、とりわけ内視鏡でのシェアは圧倒的であったということ。
このように、技術的には高い評価があったオリンパスですが、2008年頃、内部告発をした社員に報復人事を行ない、訴訟を起こされ敗訴するという事件が起こります。
そして2011年に入り、同社が過去の企業買収で不透明な取引と会計処理を行なっていたと雑誌FACTAに載せられた記事を見て、それを社長のマイケル・ウッドフォード氏が経営陣に迫ったところ、突如解任されるという事件が起こりました。
しかしその後疑惑が急速浮上し、粉飾決済疑惑として証券取引等監視委員会が動き出すこととなり、一大事件に発展しました。
■オリンパス事件とは | オリンパス株主被害弁護団
■オリンパス敗訴で明らかになった女弁護士のブラック過ぎる手口 - 日刊サイゾー
※2014/12/21追記
2012年2月16日、東京地検特捜部と警視庁捜査2課が強制捜査。オリンパスの菊川前社長らが金融商品取引法違反(有価証券報告書虚偽記載罪)で逮捕されます。
その後、2013年7月、東京地裁は菊川前社長に懲役3年、執行猶予5年、森久前副社長に懲役3年、執行猶予5年、前常勤監査役に懲役2年6月、執行猶予4年、オリンパスに罰金7億円の判決を言い渡しました。その後2014年12月には、指南役とされた人物にも懲役1年6月、執行猶予3年、罰金700万円が言い渡されました。
そして内部告発をした社員に報復人事をした件の裁判ですが、2012年6月に最高裁で原告社員の勝訴が確定。しかしその後も社内で処遇が改善されないと、人権救済を申し立てました。
■オリンパス事件が何を変えたのか:日経ビジネスオンライン
■オリンパス社員の浜田さんが「最高裁勝訴後も会社が人権侵害」で三たび救済申し立て - 法と経済のジャーナル Asahi Judiciary
■参考:オリンパス事件 - Wikipedia
Canon IXY 30S / 246-You
キヤノンは昔から有名なカメラメーカーでしたが、その地位は相変わらずとなっております。主な事業はデジタルカメラのほか、現在最も有名な製品かもしれないプリンターなどの複写機。その他事務機器、医療機器などにも進出しています。
オリンパスもそうなのですが、昔のカメラで生かされた技術というものが、フィルムカメラ自体のシェアは低くなっても応用されて生かされている感じですね。
ちなみに以前、キヤノンと外部のプリンタカードリッジ販売業者との間で起こっていた裁判について書きましたが、最近でもまだ係争中のようです。
■日本のインクカートリッジ裁判はそれからどうなったのか : Timesteps
■時事ドットコム:「互換品排除は独禁法違反」=メーカー、キヤノンを提訴-大阪地裁 ※リンク切れ
GINZA - Nikon House. / MJ/TR (´・ω・)
かつてキヤノンと並ぶ大手カメラメーカだったニコンも、もちろん存続しています。ただし現在ではかつてのフィルムカメラ事業は縮小され、デジカメ事業(主に一眼レフなどの高級品)や半導体部品などにシフトしているようです。
Ricoh Ricohmatic 35 / terrosa
ここもどちらかというとコピー機などデジタル事務機器で有名なメーカーですが、カメラでも大手でした。しかし現在ではフィルムカメラは縮小。ただし大手に比べて規模は小さいながらもデジタルカメラ事業は行なっているようです。
また、古いPCユーザーにとっては、RICOHのCD-RやCD-Rドライブを覚えていらっしゃる方も多いでしょう(私も初めて買ったCD-R/RWドライブはRICOHの6倍速書き込み、SCSI接続、値段は4万ちょっとでした)。しかし現在は光ディスクの生産からは撤退してるようです。
そしてペンタックス。ここもかつては有名カメラメーカーのひとつでしたが、2008年3月にレンズメーカーのHOYA株式会社と合併し、ここで社名は消滅(ブランドは存在)。その後2011年、リコーは同社から光機部門を買収。そこでのブランドとして「ペンタックス」を使用しているとのことです。
■リコー、HOYAの「PENTAX」デジタルカメラ事業を買収 | BCN Bizline
FUJICOLOR (フジカラー) / onigiri-kun
富士フイルム、フジカラーといえば、かつては日本のフィルムシェア一位の会社でした。また使い捨てカメラ「写ルんです」でも有名です。これが発売された時の衝撃というのは、正直かなりものものがあったのですよ。あの軽く、忘れても旅先で買うことも出来るものが1000円程度で売っていたというのは、今のどの製品でも味わえないくらい技術の進歩を感じたものです。
ちなみに今頃、年末から正月にかけてはフジカラー「お正月を写そう」というテレビCMを多数打っていたことは、テレビ世代には有名です。
その富士フイルムですが、現在フィルム事業ももちろん継続しておりますが、デジカメの時代になると、デジカメの製造も行なっており、現在でもよく見かけます。
しかしそれより特徴的なのは、写真フィルム事業によって培われた技術を様々な分野で応用、展開していること。代表的なものとしては、医療用フィルム、それに液晶ディスプレに使う保護フィルム等。そして最近ではCMを多くやっているのでご存じの方もいらっしゃるでしょうが、その技術の応用で化粧品やサプリメント事業にも参入しています。
■化粧品(アスタリフトほか) | 富士フイルム
すでにフィルム事業のシェアの方が、これらに比べて相当低くなってきているとのこと。
数々のフィルムカメラ関連企業の中でも、事業転換に成功した一番の例かもしれません。
※2014/12/21追記
最近では、富士フイルムが開発したエボラ出血熱の特効薬が効果がありそうということで、世界中に注目されました。
■アビガン、エボラ治療薬として年明けにも国際承認=富士フイルム | Reuters
Kodak / t-miki
国内のフィルムカメラ用フィルムメーカーとしては、富士フィルム、コニカカラーと並んで有名だったのがこのコダック。世界で初めてロールフィルムおよびカラーフィルムを発売したメーカーであり、黄色の箱が目立っていて印象的でした。
フィルムカメラのシェアが低下後も医療用を含めたフィルム販売などを続けてきましたが、数年前から各部門を売却し始めます。
そして最近の報道ではなんと毎月赤字が7000万ドル(約54億円)になっているとのこと。
■どうなるKodak 赤字が毎月54億円... : ギズモード・ジャパン
ちなみに同じ記事によると、米コダックはアップル(Apple)およびリサーチ・イン・モーション(Research In Motion : RIM)と裁判中tのこと。この裁判の行方がコダックの今後にも大きく関わってきそうなので、注目されるところではあります。
■アップル、RIMに10億ドル超のライセンス料支払いの可能性も - 米ITC、コダックの主張を認める仮判断 - WirelessWire News(ワイヤレスワイヤーニュース)
※2014/12/21追記
2012年1月、連邦倒産法第11章の適用を申請。その後事業転換で再出発を計っている模様。
MINOLTA alpha 7000.(1985) / MJ/TR (´・ω・)
国内においてフィルムカメラのフィルムで有名だった第3のメーカーがコニカカラー(旧名サクラカラー)。小西六製作所が前身となっています。ミノルタは、そしてフィルムカメラで有名だったメーカーの一つでした。
この両社が2003年合併し、コニカミノルタとなります。
しかし経営整理によって、2006年にフィルム、レンズ、カメラなどの写真関連分野から撤退。事業内容はソニーが引き継いだとのこと。
現在はOA機器や産業部品、医療用機器、計測機器といった分野に特化しているようです。
Bic camera in hiroshima 02d.JPG / midorisyu
ビックカメラ、ヨドバシカメラなど今では大手の家電量販店となっているところでも、名前が示す通りかつてはカメラの販売が主流でした。私が子供の頃はすでに家電中心の店となっていましたが、カメラを大がかりに扱うカメラ館とかでっかくありましたし。
これらカメラの名前がつく大手家電量販店のうち、カメラのさくらや(後に名称変更してさくらや)は、競争の煽りを受けて閉店してしまいました。しかし、ヨドバシカメラ、ビックカメラはご存じの通り生き残り、都市部、とりわけ東京の大型家電量販店としては、非常に有力な企業となっております。自分は池袋&新宿方面を昔からよく使っていた人間なので、これらの店にはなじみがありますね。多くの電化製品は、これらで買ってます。
ちなみに現在でもカメラ専門の店舗(もしくはフロア)はあり、デジカメはもちろんのこと、フィルムカメラやそれのレンズなどもしっかり売っております。この売り場にいる店員には半端ない知識を持っている人が常時1人はいるという噂も。
こんな感じで、かつてフィルムカメラの最盛期に有名だった企業について振り返ってみました。他にもライカとかコンタックス(京セラ)とかいろいろ出て来ましたが、きりがないのでこのへんで一度止めます。
しかし、たしかにフィルムカメラのシェア低下にともなって昔より衰退しているところもありますが、全部が全部そうではなく、切り替えが上手くいっているところもありますね。そしてそこにはかつてカメラで培ったような技術が色々生かされている感じで。
たぶん、今隆盛の製品、それに企業でも数年後、数十年後にはフィルムカメラやその企業ががそうであったように、大きな変換をが必要になるときが来るのでしょうね。そして、今のことを思い出して「あのメーカーは今は○○なんてやってるけど、昔は××作ってたんだよ」とか言っているか、それとも「ああ、そんな企業も昔あったなあ……」と言っているか。
ですが以前は、カメラというのは一家に一台しかないようなものでした。しかし、その存在した時代が長かったのは今店頭に置いてあるようなデジタルカメラではなく、フィルムカメラ(銀塩カメラ)。
昔はカメラと言えば、フィルムをカメラにセットして写すタイプのものが主流でした。今ではデジカメ及び携帯の普及ですっかりなくなってしまったけど、ほんの十数年前まではコンビニでも緑や黄色、青のフィルム&使い捨てカメラが一角に並んでいたのですよね。
というわけで、急速な変化を遂げたカメラ業界において、昔この分野で有名だった企業はどうなったのか、ちょっと見ていこうと思います。
EOS 10 QD / keiyac
オリンパス
OLYMPUS Pen E-P1. / MJ/TR (´・ω・)
2011年後半から、別方面で注目される企業になってしまったのがこのオリンパス。
この企業は昔から優良なカメラメーカーとして有名であり、国内ではニコン、キヤノンに次ぐ大きさでありました。
そして、フィルムカメラのシェアが下がった後も、以前からあったICレコーダー事業や、医療分野のカメラ事業は好調で、とりわけ内視鏡でのシェアは圧倒的であったということ。
このように、技術的には高い評価があったオリンパスですが、2008年頃、内部告発をした社員に報復人事を行ない、訴訟を起こされ敗訴するという事件が起こります。
そして2011年に入り、同社が過去の企業買収で不透明な取引と会計処理を行なっていたと雑誌FACTAに載せられた記事を見て、それを社長のマイケル・ウッドフォード氏が経営陣に迫ったところ、突如解任されるという事件が起こりました。
しかしその後疑惑が急速浮上し、粉飾決済疑惑として証券取引等監視委員会が動き出すこととなり、一大事件に発展しました。
■オリンパス事件とは | オリンパス株主被害弁護団
■オリンパス敗訴で明らかになった女弁護士のブラック過ぎる手口 - 日刊サイゾー
※2014/12/21追記
2012年2月16日、東京地検特捜部と警視庁捜査2課が強制捜査。オリンパスの菊川前社長らが金融商品取引法違反(有価証券報告書虚偽記載罪)で逮捕されます。
その後、2013年7月、東京地裁は菊川前社長に懲役3年、執行猶予5年、森久前副社長に懲役3年、執行猶予5年、前常勤監査役に懲役2年6月、執行猶予4年、オリンパスに罰金7億円の判決を言い渡しました。その後2014年12月には、指南役とされた人物にも懲役1年6月、執行猶予3年、罰金700万円が言い渡されました。
そして内部告発をした社員に報復人事をした件の裁判ですが、2012年6月に最高裁で原告社員の勝訴が確定。しかしその後も社内で処遇が改善されないと、人権救済を申し立てました。
■オリンパス事件が何を変えたのか:日経ビジネスオンライン
■オリンパス社員の浜田さんが「最高裁勝訴後も会社が人権侵害」で三たび救済申し立て - 法と経済のジャーナル Asahi Judiciary
■参考:オリンパス事件 - Wikipedia
キヤノン
Canon IXY 30S / 246-You
キヤノンは昔から有名なカメラメーカーでしたが、その地位は相変わらずとなっております。主な事業はデジタルカメラのほか、現在最も有名な製品かもしれないプリンターなどの複写機。その他事務機器、医療機器などにも進出しています。
オリンパスもそうなのですが、昔のカメラで生かされた技術というものが、フィルムカメラ自体のシェアは低くなっても応用されて生かされている感じですね。
ちなみに以前、キヤノンと外部のプリンタカードリッジ販売業者との間で起こっていた裁判について書きましたが、最近でもまだ係争中のようです。
■日本のインクカートリッジ裁判はそれからどうなったのか : Timesteps
■時事ドットコム:「互換品排除は独禁法違反」=メーカー、キヤノンを提訴-大阪地裁 ※リンク切れ
ニコン
GINZA - Nikon House. / MJ/TR (´・ω・)
かつてキヤノンと並ぶ大手カメラメーカだったニコンも、もちろん存続しています。ただし現在ではかつてのフィルムカメラ事業は縮小され、デジカメ事業(主に一眼レフなどの高級品)や半導体部品などにシフトしているようです。
リコー&ペンタックス
Ricoh Ricohmatic 35 / terrosa
ここもどちらかというとコピー機などデジタル事務機器で有名なメーカーですが、カメラでも大手でした。しかし現在ではフィルムカメラは縮小。ただし大手に比べて規模は小さいながらもデジタルカメラ事業は行なっているようです。
また、古いPCユーザーにとっては、RICOHのCD-RやCD-Rドライブを覚えていらっしゃる方も多いでしょう(私も初めて買ったCD-R/RWドライブはRICOHの6倍速書き込み、SCSI接続、値段は4万ちょっとでした)。しかし現在は光ディスクの生産からは撤退してるようです。
そしてペンタックス。ここもかつては有名カメラメーカーのひとつでしたが、2008年3月にレンズメーカーのHOYA株式会社と合併し、ここで社名は消滅(ブランドは存在)。その後2011年、リコーは同社から光機部門を買収。そこでのブランドとして「ペンタックス」を使用しているとのことです。
■リコー、HOYAの「PENTAX」デジタルカメラ事業を買収 | BCN Bizline
富士フイルム
FUJICOLOR (フジカラー) / onigiri-kun
富士フイルム、フジカラーといえば、かつては日本のフィルムシェア一位の会社でした。また使い捨てカメラ「写ルんです」でも有名です。これが発売された時の衝撃というのは、正直かなりものものがあったのですよ。あの軽く、忘れても旅先で買うことも出来るものが1000円程度で売っていたというのは、今のどの製品でも味わえないくらい技術の進歩を感じたものです。
ちなみに今頃、年末から正月にかけてはフジカラー「お正月を写そう」というテレビCMを多数打っていたことは、テレビ世代には有名です。
その富士フイルムですが、現在フィルム事業ももちろん継続しておりますが、デジカメの時代になると、デジカメの製造も行なっており、現在でもよく見かけます。
しかしそれより特徴的なのは、写真フィルム事業によって培われた技術を様々な分野で応用、展開していること。代表的なものとしては、医療用フィルム、それに液晶ディスプレに使う保護フィルム等。そして最近ではCMを多くやっているのでご存じの方もいらっしゃるでしょうが、その技術の応用で化粧品やサプリメント事業にも参入しています。
■化粧品(アスタリフトほか) | 富士フイルム
すでにフィルム事業のシェアの方が、これらに比べて相当低くなってきているとのこと。
数々のフィルムカメラ関連企業の中でも、事業転換に成功した一番の例かもしれません。
※2014/12/21追記
最近では、富士フイルムが開発したエボラ出血熱の特効薬が効果がありそうということで、世界中に注目されました。
■アビガン、エボラ治療薬として年明けにも国際承認=富士フイルム | Reuters
コダック
Kodak / t-miki
国内のフィルムカメラ用フィルムメーカーとしては、富士フィルム、コニカカラーと並んで有名だったのがこのコダック。世界で初めてロールフィルムおよびカラーフィルムを発売したメーカーであり、黄色の箱が目立っていて印象的でした。
フィルムカメラのシェアが低下後も医療用を含めたフィルム販売などを続けてきましたが、数年前から各部門を売却し始めます。
そして最近の報道ではなんと毎月赤字が7000万ドル(約54億円)になっているとのこと。
■どうなるKodak 赤字が毎月54億円... : ギズモード・ジャパン
ちなみに同じ記事によると、米コダックはアップル(Apple)およびリサーチ・イン・モーション(Research In Motion : RIM)と裁判中tのこと。この裁判の行方がコダックの今後にも大きく関わってきそうなので、注目されるところではあります。
■アップル、RIMに10億ドル超のライセンス料支払いの可能性も - 米ITC、コダックの主張を認める仮判断 - WirelessWire News(ワイヤレスワイヤーニュース)
※2014/12/21追記
2012年1月、連邦倒産法第11章の適用を申請。その後事業転換で再出発を計っている模様。
コニカ&ミノルタ
MINOLTA alpha 7000.(1985) / MJ/TR (´・ω・)
国内においてフィルムカメラのフィルムで有名だった第3のメーカーがコニカカラー(旧名サクラカラー)。小西六製作所が前身となっています。ミノルタは、そしてフィルムカメラで有名だったメーカーの一つでした。
この両社が2003年合併し、コニカミノルタとなります。
しかし経営整理によって、2006年にフィルム、レンズ、カメラなどの写真関連分野から撤退。事業内容はソニーが引き継いだとのこと。
現在はOA機器や産業部品、医療用機器、計測機器といった分野に特化しているようです。
おまけ・カメラ系量販店
Bic camera in hiroshima 02d.JPG / midorisyu
ビックカメラ、ヨドバシカメラなど今では大手の家電量販店となっているところでも、名前が示す通りかつてはカメラの販売が主流でした。私が子供の頃はすでに家電中心の店となっていましたが、カメラを大がかりに扱うカメラ館とかでっかくありましたし。
これらカメラの名前がつく大手家電量販店のうち、カメラのさくらや(後に名称変更してさくらや)は、競争の煽りを受けて閉店してしまいました。しかし、ヨドバシカメラ、ビックカメラはご存じの通り生き残り、都市部、とりわけ東京の大型家電量販店としては、非常に有力な企業となっております。自分は池袋&新宿方面を昔からよく使っていた人間なので、これらの店にはなじみがありますね。多くの電化製品は、これらで買ってます。
ちなみに現在でもカメラ専門の店舗(もしくはフロア)はあり、デジカメはもちろんのこと、フィルムカメラやそれのレンズなどもしっかり売っております。この売り場にいる店員には半端ない知識を持っている人が常時1人はいるという噂も。
まとめ
こんな感じで、かつてフィルムカメラの最盛期に有名だった企業について振り返ってみました。他にもライカとかコンタックス(京セラ)とかいろいろ出て来ましたが、きりがないのでこのへんで一度止めます。
しかし、たしかにフィルムカメラのシェア低下にともなって昔より衰退しているところもありますが、全部が全部そうではなく、切り替えが上手くいっているところもありますね。そしてそこにはかつてカメラで培ったような技術が色々生かされている感じで。
たぶん、今隆盛の製品、それに企業でも数年後、数十年後にはフィルムカメラやその企業ががそうであったように、大きな変換をが必要になるときが来るのでしょうね。そして、今のことを思い出して「あのメーカーは今は○○なんてやってるけど、昔は××作ってたんだよ」とか言っているか、それとも「ああ、そんな企業も昔あったなあ……」と言っているか。