先週くらい「毒ギョーザ事件はあれからどうなったのか」というタイトルでやろうと思いました。そして「事件は進展してないけど、ニュース以降こういうやりとりがあったんだよ」ってのを書こうとしたのですね。
しかし、その直後、例の読売新聞のスクープがあり、全国的に盛り上がってしまいました。なのでここではやめておきます。

毒ギョーザと同じく、中国の食問題で有名になったものがもうひとつあります。それが「段ボール肉まん」事件。

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あれから1年、段ボール肉まん事件


これは、一時期話題になりましたけど、結局報道のやらせとか何だとかで急に収束した感じはありましたよね。今回、急に思い出して調べたら、なんとWikipediaにまとめてあるページがありました。

段ボール肉まん - Wikipedia

だけど、起こったのが2007年7月ってことは、もう1年経つのか。

おおまかにまとめると、地元の北京テレビのスタッフがしかけたやらせであると。で、処分ですが、関係者が免職になったほか、「偽造肉まん」ビデオを作成してテレビ局に持ち込んだ臨時スタッフ1人が司法に処され、北京市第2中級人民法院が懲役1年と罰金1000元(約1万6000円)の有罪判決を言い渡したとのこと。

これを見て思ったのは「ああ、死刑になってなかったか。ちょっとほっとした」というもの。中国ならこれだけ話題になった者なら死刑が行われそうな予感もありましたし(もっとも私が中国の司法制度をよく知らないからですが)。でも、まずどんな報道でも、極論殺人に繋がる情報の提供でも逮捕されることがない日本に比べて厳しいものであるのには変わりないでしょう。


それは冤罪か、それとも冤罪疑惑が冤罪か


ただもうひとつ、このスタッフが死刑じゃなくてほっとしたというのは、どこかしら、「この事件は中国が早期の収束をはかりたくて、これを真実なのにやらせとした」という疑惑がつきまとっているからとも言えます。実際、Wikipediaには日本人だけではなく、中国でもそう思っている人はいるとか。実際、どぶの水を料理に使っていたような事件などは本当にあったみたいですし。

ただ、逆の可能性もあるのですよね。本当にこれがやらせであるということも。ただ、上のようにどうしても一度報道されてしまった以上、「真実ではないか」という疑念はつきまといます。今回の件ではなくても、例えば有名な松本サリン事件では、オウムの報道が周知されるまで、第一発見者の河野義行さんが犯人扱いされましたし、その他の冤罪事件もそうです。ここに報道の力、言い換えれば恐ろしさを感じます。